塩対応彼氏の恋愛事情。
それだけ、それを付けるだけで莉茉に被害がないのならそれでいい。
───そう思ってた。
“…告白、された。遊佐くんに。”
前に莉茉が変だった時、問い詰めたらそんな言葉が返ってきたっけな。
同期で、同い年のふたり。
俺と違って莉茉を笑わせてやれるし、結構近くにいる存在の遊佐。
「…疑ってんのか。」
俺は結局、好きな女1人信じられない。
あの時も結局は…───。
「絢くん、おかえり。」
赤くなった目元で出来るだけいつも通り接しているつもりだろう。
…そんな姿が、痛々しかった。見ていられなかった。
こんな時遊佐ならどうする?
なんて、こんな時に対抗心燃やすとかどうかしてんな。