灰色メメント
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『その死の天使というのは、それを望む人の前に現れるらしいの』
『白い髪に、兎のように真っ赤な目』
『身長は小さくて、本当の子供みたい』
その日のオークション会場で、一際目立って見えた、少年。
10くらいの年齢らしい身体付き、まるで兎のような白い髪と赤い目。
「もし、本当に死の天使様がいるのだとしたら────────」
「──────────お願い、天使様」
『ここから、出して』