煌めいて初恋

「じゃあそういうことでっ!!あっ、私と楓、ちょっとやり忘れてた宿題があったんだった。申し訳ないけど、先帰るね!バイバイ!」


まさに早技というか、恵はサラサラと言葉を並べたのち、楓の手を引いて凪の前から猛ダッシュで駆け出した。


そして恵と楓は少し走ったのち、近くの公園へ入った。


「ごめんっ、…急に、走って」


「うう…ん…。あり…が…とっ…」 


帰宅部が現役バレー部の体力についていけるわけがなく、楓は過呼吸並みに喘いだ。
しばらくして息が落ち着いてくると、恵はとても心配そうな顔でこちらをのぞいてきた。


「楓、大丈夫?さっき顔が真っ白になりかけてたから…」


「うん。大丈夫。ちょっと嫌な記憶、思い出しただけ」


へへっと笑うと、恵はそう、とだけ言ってあとは何も追求して来なかった。
恵と楓は少し公園で休んだ後、いつものT字路で分かれた。


夏祭り、鬼島くんたちGold Rushとの共演。
もちろん面白そうだし興味はある。だけど、それを受けるということは同時に大勢の人の前で演奏するということを意味する。
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