煌めいて初恋
どれくらい経ったのだろう。
不意に頭をはたかれて、昴は肩を大きく震わせた。
『…爺ちゃん⁈』
勢いよく振り向くと、無表情を崩すことのない祖父が、眉間にしわを寄せていた。
『飯だ。早く来い』
淡々と言い放つと、祖父は足早に部屋を出て行った。
気づけば、西日が落ちていく直前で、辺りは暗くなり始めていた。
ふと、耳を澄ませてみると、何も音がしなくなっていた。
しかし昴には苛立ちが、少し緩和されたように思えた。