煌めいて初恋
「ほんと。芸能人ってすごいね」
ため息をつくと、恵も参ったと肩をすくめた。
「同じクラスってだけで羨ましがられるし、じろじろこっちばっか見てて緊張するし」
「分かるわ。でも当の本人は普通にしてたよ」
楓は始業式の間も昴の隣にいたが、好奇の目が寄せられる中、昴は何事もないかのように欠伸をしながら座っていたのだ。
「え、そうなのー?でもまあそんなもんか」
恵は納得というふうに頷いた。
「ていうかこの話やめよ。気が遠くなるー」
楓は話題を変えるように促すと、恵はそれを汲み取り、頷いた。
しばらく他愛もない話をしていると、突然後ろから声を掛けられた。
「白波、春田」