ココロ〜食べなきゃ幸せになれない〜
「僕は楓ちゃんのいとこで精神科医です。あなたに話さなければならないことがあったので来ました」

「は?精神科医が俺に何の用だよ」

楓がチラリと健太郎を見ると、楓が初めて見る怖い顔をしていた。健太郎は怒っているのだ。

「……アニメキャラのようなスタイルでなければならない、あなたはそう楓ちゃんに言ったんですね」

「言ったけど、それがどうしたんだよ」

「あなたの無責任な言葉で、楓ちゃんは拒食症になってしまいました。治療をしなければあなたは楓ちゃんをーーー自分の恋人を殺していたんですよ?」

「はあ?そんな大げさな……」

浩二はそう馬鹿にしたように言うが、周りにいた楓の友達は「アニメキャラのスタイルなんて、二次元なんだからリアルの人に求めるとか馬鹿じゃん」と言う。浩二に冷たい視線が集まった。

「あんたのせいで楓は病気になったってこと!?」

「楓、太ったことなんて見たことないんですけど!!」

「それでデブとかあんたどんな目してるの?二次元の女と付き合ったら?」
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