ドロ痛な恋が甘すぎて アミュ恋2曲目
涙交じりの出会い
☆ほのかside☆
「ほのかちゃん、俺と結婚してください」
私の部屋。
大好きな彼からの穏やかで甘い声に、脳がゆるっと溶けていくのがわかる。
私はベッドに腰をかけたまま。
隣に座る蒼吾(そうご)さんのまっすぐな瞳から、目が離せられないでいた。
今の言葉って本気なの?
蒼吾さんの隣にずっといる相手が、私なんかでいいの?
信じられなくて。
聞き間違かもって不安になって。
蒼吾さんの瞳を、オドオドしながら見つめることしかできない私。
「俺じゃ……ダメ……かな?」
自信なさげに悲しく光る瞳にハッとして、慌てて声を漏らす。
「本気……ですか?」
「え?」
「釣り合わないですよ……私なんて……」
だってそうでしょ?
蒼吾さんは会社の女の子たちの注目の的。
仕事ができる、目鼻立ちがはっきりしたエリートイケメン。
男女問わず大人気のスポーツウエアメーカーの副社長。
それなのに性格が穏やかで、人懐っこくて。
そのギャップに、会社の女の子たちの悲鳴が上がるほど。