ドロ痛な恋が甘すぎて アミュ恋2曲目
ほとんど綾星くんが作ってくれた料理が完成。
リビングのローテーブルに並べ、向かい合いながら頬ばる。
「おいしい」
「そりゃそうだろ。二人で作ったんだから」
「綾星くん一人で作った方が、きっとおいしいよ」
「そんなわけない。だって俺、ほの……」
言葉を遮るように震えだした、綾星くんのスマホ。
ローテーブルの上でしつこく震え続けている。
料理中から気になっていた。
だって震えては止まり、数分後にまた震えだし、それを繰り返していたから。
綾星くんに大事な用なんじゃないのかな?
「電話に出たら?」
「いい、たいした用じゃないと思う」
「私、キッチンに行ってようか?」
「放っておけばいい」
少し強めの声で跳ね返された。
出しゃばりすぎちゃったかな私。
その時
「あ~、マジでウザい」
抑えられなくなった怒りを爆発させるように、綾星くんは通話ボタンを押した。