ドロ痛な恋が甘すぎて アミュ恋2曲目

「綾星くんのオムライスが……食べたいです……」


 
 今の……

 マジでヤバいやつ…… 


 ほのかの発した言葉が、俺の脳を一瞬でとろけさせる。

 震えながら自分の思いを伝えてくれて、マジでかわいすぎなんだけど。


 あぁ、もうムリ。

 御曹司と付き合ってるかなんて、この際どうでもいい。

 今すぐほのかを俺だけのものにしたい。


「来て!」


 命令するかのように言い放ってしまった俺の言葉に、ゆっくりと顔をあげたほのか。

 俺の目の前、大好きな瞳が不安そうに揺れている。


 嫌われたくない。

 大好きでたまんない。

 俺だけをずっと見つめて欲しい。

 いろんな感情が混ざり合い、俺の顔が穏やかな笑みを形作っていく。


 ほのかを安心させたくて。

 笑顔になって欲しくて。

 俺は特別な人にしか見せないとびきりの笑顔を、ほのかに向けた。


「オムライス、作ってやる」


「え? あっ、うん……」


 戸惑い気味。

 でも不器用に微笑みながら頷いてくれたほのか。
 
 恥ずかしそうにモジモジするほのかの顔は、俺の手のひらで冷やしてあげたいほど真っ赤。


 ……って俺の手のひら、保冷材代わりになんてなんねー。

 心拍数が上がりすぎて、俺の手のひらの方が熱すぎな自信しかない。

 使えねぇー。
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