ドロ痛な恋が甘すぎて アミュ恋2曲目
その言葉に、背中に感じていた温もりが消えた。
振り向くと、うつむきながら私の洋服の裾を握りしめる綾星くんの姿が。
ひぃえ!
か……かかか……かわいい!
ほっぺだけじゃなく、耳まで真っ赤。
しかもちょっと弱ってる感じ。
モジモジしていて。
私から視線を逸らすようにうつむいて。
母性本能がくすぐられちゃう。
綾星くんのかわいさに引き込まれていると、自信なさげな声が私の耳に届いた。
「ほのかのせい……だからな……」
「え?」
「俺はこんな奴じゃなかったのに。好きな奴への想いを歌に込めるとか寝たふりしてキスするとか、マジありえないって、ほのかに出会う前の俺は思ってたんだからな」
「あ……うん」
「だからさ、責任とれよ」
「え?」
「俺の心の中、占領しまくってる責任」
責任って、どうやってとればいいの??
「私は何を……」
「ちょっと待ってて」
リビングを出て行った綾星くん。
階段をドタバタ駆け上がる音がして。
また、ドタドタ聞こえてきて。
最後に私の前に戻ってきた。