ドロ痛な恋が甘すぎて アミュ恋2曲目

「ほのか。目をつぶって」


 芯の通った真剣な目に捕らえられた私の瞳。



「だから、早く」


「あ……うん……」


 綾星くんに急かされ、慌ててまぶたを閉じる。

 すると私の耳に、甘い吐息がかかった。


「ひゃ!」


 くすぐったくい。

 体をくねらせながら、恥ずかしい声が飛び出てしまう。


「あれ?  ほのかって耳よわいの?」


「そんなこと……」


「そっかそっか。じゃあもっと耳をイジメたら、ほのかの心の中、俺で独占できちゃうかもな」


 綾星くんは悪魔モードの甘い声でささやくと、私の耳に唇を押し当てた。


「ちょっちょっと……綾星くん……」


 ダメ。

 なんかダメ。

 変な声が出ちゃうから、耳はダメ。


 綾星くんの色っぽい声が、私の耳元で甘い熱に変わる。


「ほのか、顔真っ赤」


「綾星くんがイジワルするから」


「もっと俺に、イジメて欲しい?」


 クククと明らかに楽しんでいる綾星くんに、弱々しく反論。


「そんなこと……ないよ……」


「ほのかってば、典型的なドMだもんな」


「ド……ドMって……」


「自分で分かってんだろ?」


 うぅ……
 わかって……います。

 だって。

 悪魔モードの綾星くんにイジられるの……嫌いじゃないから……

 どちらかというと……大好き。
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