ドロ痛な恋が甘すぎて

「綾星はさ、自分の部屋まで我慢できないわけ?」


「は?」


「毎日毎日、ほのかちゃんが仕事が終わった瞬間に店に飛び込んできて。抱きしめて。他人から見たら、すっげー痛い奴だからな」


「なっ……」


「自覚、あんだろ?」


 うっ、そこを突っ込んできたか。


 『痛い奴』とか言われると、強気で反論なんてできない。


 わかっているよ。

 俺のほのかへの想いはドロドロに甘くて。

 周りから見たらドン引きなほど重くて。

 目をつぶりたくなるほど痛々しいって。


 でも、しょうがねえだろ?

 抑えきれないんだから。

 ほのかのことが、大好きすぎて。

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