ドロ痛な恋が甘すぎて アミュ恋2曲目

「あやあや、大丈夫だよ」


 いつの間にか情けなく背中を丸める俺に、意味不明な励ましをかけてきた春輝。

 やべっ、俺いま春輝を心配させるような顔してたわ。


「大丈夫って、何のことだよ?」


「あやあやの恋のこと」


「はあぁぁぁ??」


 俺、好きな子がいること誰にも言ってないのに。


「恋って……」


「だってあやあや、最近はステージの上から誰か探してるでしょ?」


 バっ……バレてた……
 

 洞察力の鋭いマトイにばれないように、気を付けていたつもりだったけど。

 脳みそがゆるゆるの天然春輝は、完全にノーマークだったわ。


「あやあやなら、大丈夫だよ」


「は?」


「だってあやあやは、世界で一番カッコいいじゃん」


 なんだそれ。


「同率1位でマー君とみやちゃんもね」


 マトイと雅と俺。
 
 世界一かっこいいが3人ともアミュレットメンバーって。

 
 春輝の奴、世界の広さ知らなすぎ。

 この世の中にどれだけの男がいると思ってるんだよ。

 メンバー愛が強いのは嬉しいけどさ、ひいき目にもほどがあるわ。
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