ドロ痛な恋が甘すぎて アミュ恋2曲目
「明梨ちゃんに手を握られた時、キュン死するかと思ったぁ」
なんじゃそりゃ。
雅はアミュレットの絶対的エース。
握手くらいで死なれたら、俺たち路頭に迷うわ。
「で、明梨ちゃんに、なんて言われたんだっけ?」
「大好き……って……」
雅がモジモジ聞いて欲しそうだから、気持ちをくみ取って声に出してあげたけど。
わかってる?
俺のこの質問、3回目だからな。
雅は頬だけじゃなく耳までリンゴ色に染めて。
頭を抱えて「ヒャー!!」と叫びながら、首を左右に振っている。
テレまくりじゃん。
乙女かよ。
マジで尊敬する、雅のこと。
一人の女の子にここまで惚れ込むなんて。
俺にはムリ。
一生ムリ。
だって俺を好きって言う子は、俺の顔が好きなだけ。
アミュレットの綾星だから、彼氏にしたいだけ。
『綾星』というブランドバックを持ち歩いて、みんなに自慢したいだけ。