ドロ痛な恋が甘すぎて アミュ恋2曲目
「春、俺に恨みでも?」
「あるわけないじゃん」
「じゃあ……」
「僕大好きなの、あやあやのこと」
まさか……
「俺に惚れてるとか……」
「それは500%違う」
あっさり否定かよ。
俺のビビった時間、返せ。
「あやあやはギャップが良いんだよ」
「は?」
「だから、悪魔モードの鋭い睨みと貴公子並みの微笑みのギャップがたまんないの」
わかる?と春輝に聞かれ、わかんないと答えたけど。
「もったいないお化け、出てくるよ」
「いねえし、そんなの」
幼稚園児並みの脳みそを持つ春輝。
はぁぁぁ~、付き合ってらんねぇ。
能天気で天然な春輝に振り回されたら、もうすぐ始まるアミュレットライブでとんでもない失敗をしそうだ。
ダンスを間違える?
それくらいなら笑顔で誤魔化せる。
メンバーの名前呼ぶ時、『ほのか』って口走っちゃう??
いやぁ、それは誤魔化せないな……
さすがの俺でも……
考えただけで寒気と震えが、ダブルで襲ってきた。
小1から11年もこのステージでアイドルやっいてるけど、そんなを失態したら間違いなく固まる。
ステージの上で。
北極のカチコチ氷並みに。