ドロ痛な恋が甘すぎて アミュ恋2曲目

 もし俺が日光じゃ溶けないくらいに固まったとして。

 メンバーに俺の尻拭いができるかって言ったら、絶望的に無理。

 それは断言できる。

 マトイは傍観決めこみムシ確実。

 雅は明梨ちゃんのことで頭がいっぱいで、テンパって明梨ちゃんの名前を呼んで事態をさらに悪化。

 この能天気春輝を当てにしたら……

 想像時点でムリムリムリ。

 どんな行動に出るかすら予測不可能。

 でもはっきりわかることは、春輝は当てにならない。

 ごめんな、ここまでお前のことをディスっちゃって。

 今の俺、余裕なさすぎだから許してな。

 お前のことメンバーとして好きだから。

 大好きだからマジで。



 脳内スクリーンで繰り広げられる、ライブの失態予想図。

 振り払うようにブンと頭を強めに降った時、春輝が空に向かってピンっと右手を上げた。


「僕、今からあやあやを、脅しま~す」


「は?」


「あやあやは好きな子に告白ね」


 こっ、ここ……告白?


「今日の夜10時までにだよ」


 かわいくウインク!

 って……

 ぜんぜん可愛く見えねえよ!

 地球を侵略しに来た宇宙人にしか見えねえ、春輝のことが。
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