ドロ痛な恋が甘すぎて アミュ恋2曲目
「ちょっちょっと春!なんだよそれ」
「だって10時過ぎに報告来ても僕、寝てるから」
高3なのに寝るの早っ!!
って……突っ込みたいのはそこじゃない!
「告白ができなかったら今夜10時、SNSであやあやの本性を暴露しちゃいま~す!」
なんだよそれ!!
誰か、俺の目の前にいる一見天使、脳内悪魔を今すぐ黙らせて!!
心の中で宇宙に届くぐらい必死に叫んでみたけど、そんな救世主はどこにもいない。
少し離れたところにいるのは、この場を引っ掻き回して事態悪化を招くであろうマトイと雅だけ。
この二人は頼りにならない。
とりあえずごまかそう。
「俺、好きな奴なんていないし」
「あやあや、嘘はダメだよぉ」
ニヤケ顔で口を尖らせた春輝にイラっ!
「だから俺は……」
「僕ね見ちゃったんだぁ。1か月前のドキドキのキスシーン。彼女をアパートに送り届けて、それから……」
は??
嘘だろ??!!
自分で思い出しただけでもこっぱずかしくなる意味不明な行動をとってしまったあの場面を、春輝に見られてたのかよ!!