【完】恋の治療は保健室で
ケータイで時間を確認してみるともう夜の七時半だった。

ママからの着信が五件もある。

とりあえず電話しないと。

プルルルル... プルルルル...

『もしもし奏?あなた一体何処にいるの?』

「ごめん。図書室で勉強してたらいつの間にか寝ちゃって。今から帰るから」

『そう?気をつけて帰ってくるんだよ』

「はーい。よし、帰ろうか。平川君」

「杉原、非常に申し訳ないんだけど...鍵、閉まってんだ」

「ええー!?」

「すまん。俺もここで勉強してたらいつの間にか寝てて。起きてすぐ、ドアを開けようとしたらその時にはもう...」
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