【完】恋の治療は保健室で
気づけば手を握られていた。

力が入っていて振り解けない。少し痛いかも。

「い、言われたんです。それと薬師寺先生、手...」

「何て言われたの?言って」

ガタン!

「わっ!」

「冬和!」

えっ?今何て。

離れようと後ろに下がったら椅子から落ちてしまった。

それを薬師寺先生が抱きしめてくれた。

「冬和、大丈夫か!?どこもケガしてないか?」

「薬師寺先生、あたしは大丈夫です。それとあたしは冬和さんじゃないです!」

「はっ...!杉..原さん?あっ、ケガしてないよね?ごめんね。危ない目にあわせて...!さっきのは気にしないで。何でもないから」
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