【完】恋の治療は保健室で
大きな水槽から少し進んだところであたしはお説教を受けていた。

「全く杉原さん、自分がどれだけ危ないことしたか分かってる?もしかしたら本当にケガしてたかもしれないんだよ?」

「ごめんなさい...。でもあんな態度されたら黙ってられなくて」

「あーゆうのはね、ほっとけばいいの。変にいちゃもんつけたらあっちは逆ギレして殴りかかってくるかもしれないんだからね?はぁ、怒りたい気持ちは僕も同じだったよ。杉原さんに何かあったら僕だって黙ってられないかもしれないけど」

「先生、今なん...!」

「うーん?」

あたしを見る薬師寺先生は笑顔だ。でも後ろには怒りの炎が見える。そして顔には『今日はなんて呼ぶんだっけ?』の文字が見える。

「えと、あの...何でもないです」

「そうなの?僕は聞きたいな〜?」

その怖い微笑みで言わないで下さい!ますます言いにくくなる。
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