【完】恋の治療は保健室で
「あたしも大切にします」

「そろそろ行こうか。次の場所まで結構時間かかるし。それに着いた頃が丁度いい時間帯だからね」

「丁度いい時間?」

「何でもないよ。ほら、手。忘れたの?ここを出るまで手を繋ぐんだからね」

「わ、忘れていません!」

手がさっきよりも熱い。自分の気持ちに気づいたせいか、凄く意識するようになった。心臓のドキドキがうるさくて周りに聞こえそう。
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