【完】恋の治療は保健室で
「出来ました」

「どうかな?似合ってる?」

「はい!とても似合ってます!」

「ありがとう。自分じゃ見えないのは残念だな」

「家に帰ってからのお楽しみってことで」

「それいいね。家に帰るのが楽しみだ。...杉原さん」

「何でしょうか?」

「ずっと、悩んでいたんだ。言おうか言わないかって。でも今日君と出かけ決心したよ。杉原さん、僕は君のことが好きだよ」

「えっ?」

耳を疑った。一瞬何を言われたか分からなかった!今、好きって言った?先生があたしを?

「あの」

「驚くのは無理ないよね。急にこんなこと言って何言ってるんだこいつってなったよね。でもね、信じて欲しい」

「あたし...!」

言っていいのかな?でも先生は答えを求めている。でも、いつまでも黙ってられない。

「杉原さん?」

「あたしも好きです」

「杉原さん今、なんて?」

「あたし!あなたのことが好きなんです!本当は卒業してから言うつもりでした。だってあたし達は...!」

「教師と生徒。だよね」

「はい。だから迷っていて...。でも逆に言ってくれてなんか吹っ切れました。もうこのタイミングしかない。これを逃したらあたしはこの気持ちを卒業の時、言えるか自信なかったんです。改めて言います。あたしは、薬師寺 楓舞さんのことが好きです!」
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