【完】恋の治療は保健室で
「っっっっ!!!」

「おい兄貴!」

「薬師寺先生!」

「お前があの時冬和を待たせなきゃこんな事にはならなかったんだ!お前さえ居なけりゃあ冬和は俺の...」

「龍也さんもしかして冬和さんのこと」

「...!龍也、お前」

「うるさい。お前だって冬和のこと忘れられなくてそいつと居るんだろ?」

「薬師寺先生」

「僕は、最初は冬和と似ている杉原さんと居ることで自分の心の穴を埋めていた。だけど、杉原さんと話して、たくさんの事を経験したり、出かけたりしている内に気づいたんだ。僕は冬和に似ているから杉原さんのこと好きになったんじゃない。杉原 奏を好きになったんだって気づいたんだ。龍也、君にはすまないことをした。だけど冬和が言ってたんだ。龍也はいつもたくさんの努力をしていて勉強もスポーツも出来てかっこいい。自分はそんな龍也に憧れていた。だからいつまでも龍也らしくいて欲しいって」

「それがなんだ?そんなんであの事がチャラになると思っていたのか?」
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