【完】恋の治療は保健室で
「なんで辞めるかは分からないけどバレンタインの時くらいそんな事忘れて二人で楽しんできな。っと言っても奏のことだからその時に聞くんでしょ?薬師寺先生に」

「うん。薬師寺先生とはあまり学校では話せないし、こんな時じゃなかったら二人になることなんてないからね」

「でも気をつけてね。バレンタインの日は女子が今まで以上に凶暴になる日だからね。特にモテる薬師寺先生は女ボスたちがガードしていてなかなか近づけない一年生が多いんだって」

「怖っ!何それ毎年学年の女ボスが受け継がれているの?」

「そう。バレンタイン戦争を突破した下級生を次の薬師寺先生バレンタイン戦争のボスとして任命されるらしいよ」

「女子って怖い...」

「まぁ、奏は薬師寺先生の家も知ってるからそこに行って渡せば確実に勝てるよ」

「家か。確かに皆知らないとは思うけど」

「最初からそこに行くとボスの仲間が目をつけて、奏をつけて薬師寺先生の家が知られる可能性があるからね。最初は女の軍団と戦って行くしかないね」

「怖いけど、これも薬師寺先生のためだよね」

「うん。もし、奏との関係がバレたら奏、生きていられるか分からないからね」

うぅ...。バレンタインは恋人や好きな人にチョコを渡す日なのにここではバレンタインはただの戦争だ。
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