黙って俺を好きになれ
一歩間違えれば幹さんは今ここにいなかった。山脇さんだって分かっていたはずなのに。強運を信じるにはそれこそ危険な賭けだったと思う。
沈黙が続いたあと、溜息雑じりに低く返った。
「・・・言っとくが運なんざ信じちゃいねぇよ俺は。あそこでくたばるようじゃ先が知れてるってだけだ。止める筋合いなんざねぇだろう」
思わず言葉を呑んだ。本気で、死んでもかまわなかった?
「幹は甘ぇんだよ。弾はたいがい一発目か二発目に出る。だからわざとあのガキには引かせなかったんだろうが。・・・嬢ちゃんのこととなると見境がねぇな全く」
最初から筒井君に引き金を引かせないように?・・・そんな。それじゃ。
うんざりした口調で聞こえた。
「転がる死体はどっちにしたって幹だったろうよ」
沈黙が続いたあと、溜息雑じりに低く返った。
「・・・言っとくが運なんざ信じちゃいねぇよ俺は。あそこでくたばるようじゃ先が知れてるってだけだ。止める筋合いなんざねぇだろう」
思わず言葉を呑んだ。本気で、死んでもかまわなかった?
「幹は甘ぇんだよ。弾はたいがい一発目か二発目に出る。だからわざとあのガキには引かせなかったんだろうが。・・・嬢ちゃんのこととなると見境がねぇな全く」
最初から筒井君に引き金を引かせないように?・・・そんな。それじゃ。
うんざりした口調で聞こえた。
「転がる死体はどっちにしたって幹だったろうよ」