黙って俺を好きになれ
もう一度こっちに向けた視線は心なしか恨みがましそうに見えた。

「ゲームでもドッキリでもないですセンパイ。嘘でも冗談でもなく人生賭けて告白したんですけど、せめて信じてもらえないですかね。だいたい、クリスマスに店を予約してまで好きでもない人連れて来るバカいないでしょ、どう思います?」

それは、その。

「・・・そう、思います」

「ただでさえ仕事でストレス溜まるのに、好きでもない人とそのあと一緒に飲んで、送ったりしないでしょ」

・・・・・・ごもっとも。

「センパイの誕生日だって、エナさんに言われたってあんなのウソに決まってるじゃないですか。そうでも言わないと絶対行かないってエナさんに断言されたから、しょうがなくですよ。オレの言ってること間違ってます?」

いやちょっとその辺はよく・・・・・・。

「好きな人の誕生日をオレが祝いたかったんです。ほんとはウサギのぬいぐるみなんかじゃなくて、指輪の1個でもプレゼントしたかったくらいですよ、もう」

なんだか最後はふてくされてる筒井君。・・・・・・えぇと私が悪い?、もしかして。
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