毒づく糸目のホンノネは
バンッッ
教室に勢いよく入ってきた私に
クラスの全視線が集中した。
どこもかしこも視線だらけで
私はなにか、穴があったら入りたい気持ちになった。
呼吸を整えて 頭を一旦整理する。
「あ」
花先輩から 兎のマスコット受け取るの忘れてた。
でも、逆に言えば
また彼に会える機会があるということで
でもこんな姿 見られると思うとすごく恥ずかしくて
でも、でも…
ぐるぐる思考が回る。そして私は決意した。
松下ひろ子 17歳、高校二年生。
一目惚れした先輩に
振り向いて欲しい。
女の子、始めます。
女の子頑張ります。