毒づく糸目のホンノネは
「ねえ、もしかしてその雑誌
MYU?」
視界いっぱいにファッションモデルがいたから、一瞬 本の中の彼女が喋ってしまったのかと思った。
そんなわけは無い。
本の向こうにクラスメイトの女の子が居た。
ササキさんだ、誰にでも優しくて
ふわふわした女の子。
そんなササキさんが私に微笑んでる。
「かわいい…」
「えっ?」
つい心で思ったことが口に出た。
思いもよらぬ返答だったのか、
ササキさんは拍子抜けしてた。
そんな顔も可愛くて、羨ましいと思った。
「この雑誌に載っててもおかしくないくらい…」
「あっはは、そんな。
でも嬉しっ」
「あの…私に何か?」