ほんとは、ずっとキミのこと、
でも私は一度見たことがある。
フロアでキスする真夢を。
すごく大人びたファッションで私たちより何歳も上の女の人と抱き合って。

私たちは、変わってしまったよね。


「おはよう」
隣の席の男子が話しかけてきた。
「おはよ」
「柊さん、俺と一回ヤってくんない?」
「何言ってんの?笑わせないでよ」
「美人なのに簡単にヤれるって有名だよ?」
美人なのに、か。
私も落ちたもんだな〜
「また、今度、ね」

私は面白くなくて屋上へ行った。

そこには先約がいた。

「あ、柊」
「どちらさまですか?」
「佐井寺晴人」
「あー、、」
南高校で有名なイケメン先輩、だっけ。
バスケ部のエースで真夢と同じくらい人気がある3年生だ。
「お前、相当ビッチって噂だぞ」
「この小さい街で噂広まるのなんて一瞬ですよ」
「下の名前は?ひいらぎ、、、」
「にのです」
「俺お前のこと気に入ったかも」
「勝手に気に入られるのはいいんですけど、私彼氏作る気はありません」
「「でも」」
声が重なった。
「セフレならいいですけど」
「本物じゃん」

そして、私から先輩にキスをした。

先輩は自分で言ってるよりも子どもで、私とセックスしてることにすごく満足してるようだった。
俺のこと好き?って毎回聞いてくるタイプで、私は好きだよ、と流していた。

いつしか私と先輩が付き合っているという噂が流れ、一年が過ぎた。
先輩が卒業して、大学生になってもマメに連絡してきたので、セフレ関係はだらだら続いていた。

そしてあっという間に二年生になり、雨の季節を迎えた。

でもある日、一変した。
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