ほんとは、ずっとキミのこと、
「柊さん」
寝てた私。
「、、はい」
先生は小さく笑って
「可愛い」
そう呟いた。

私にしか聞こえない声で。

「柊さんの家、どうしようか?家庭訪問」
「すみません、プリント出してませんでした?」
「ごめん、確認してくるね」

変な人。それが私の先生の第一印象。
気持ち悪いって普通思うはずなのに、なぜか私はそうは思わなくて。
それはそのルックスからなのか、、
先生の目が私を見ていてくれるような、、
そんな気がしたからなのか。
私はなんて愛に飢えていたんだろう。

先生は英語教科を持つ担任で、その年からこの学校に来た。
先生はだれが見てもやっぱりイケメンだと思う。だから女子に人気で先生の授業は実際にすごくわかりやすい。
14歳の私には、10歳年上の彼はすごく眩しかった。

「柊さん、わかる?」
先生は毎回授業で私を当ててきた。
私は既に、先生が私を見つめるその目から目を逸らせなくなっていた。

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