こじらせ社長のお気に入り
「あの時の私って、自分でも嫌になってしまうぐらい、ダメなやつだったって思う。勇斗がああいう言い方をしてくれてなかったら、今でも主体性がなくて、フラフラしたままだったかもしれない」

「そうやって、俺のおかげでって何度も言われると、なんかくすぐったいなあ。あの時の別れは、柚月にとって無駄ではなかったんだな」

優斗がビールを飲んだから、私もカクテルに口をつける。

それから近況なんかを話して、思いの外楽しい時間を過ごすことができた。元カレと友達として付き合うなんてありえないって思っていたけど、今夜こうして勇斗と過ごして、彼とだったらアリかもしれないと思えた。











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