こじらせ社長のお気に入り
「夕飯は、俺の方で適当にデリバリーを頼んでおいたから」
そう言って、どこにも寄ることなく連れてこられた社長の住むマンションは、1LDKとはいえ、それぞれのスペースがとても広くて、一人で住むにはなんとなく寂しく感じてしまうような部屋だった。
失礼だとは思いつつ、思わずきょろきょろと見てしまう。
あれだけ女の人に甘い社長のことだから、至るところに女性の痕跡がありそうなものだけど……予想に反してなに一つ見当たらない。
黒で統一されたこの部屋はとてもオシャレなのに、いつもの軽い調子の社長からは、なんだかかけ離れているようだ。
「女物があるかと思った?」
「えっ?」
私の思ってることなんてお見通しだとでもいうように、社長がちょっとだけ意地悪そうな顔をしてくる。
まあ、図星なんだけど。
「あるわけないよ。ここに来た女の子は、笹川ちゃんだけだから」
そう言って、どこにも寄ることなく連れてこられた社長の住むマンションは、1LDKとはいえ、それぞれのスペースがとても広くて、一人で住むにはなんとなく寂しく感じてしまうような部屋だった。
失礼だとは思いつつ、思わずきょろきょろと見てしまう。
あれだけ女の人に甘い社長のことだから、至るところに女性の痕跡がありそうなものだけど……予想に反してなに一つ見当たらない。
黒で統一されたこの部屋はとてもオシャレなのに、いつもの軽い調子の社長からは、なんだかかけ離れているようだ。
「女物があるかと思った?」
「えっ?」
私の思ってることなんてお見通しだとでもいうように、社長がちょっとだけ意地悪そうな顔をしてくる。
まあ、図星なんだけど。
「あるわけないよ。ここに来た女の子は、笹川ちゃんだけだから」