こじらせ社長のお気に入り
SIDE 颯太
「俺の話を、聞いてくれないか?」
自分の腕の中で、大きな瞳を涙で濡らす彼女が頷いてくれるのを見つめた。
俺は覚悟を決めて、静かに話しはじめた。
まだ自分が、起業する前の話。
当時、自分には付き合って一年になる彼女がいた。彼女とは気が合うし、付き合いも長くなってきて、いずれ結婚するんだろうなあって漠然と考えていた。
それと同時に考えていたのが、起業することだった。
いつか自分の力を試したいと、ずっと思っていた。学生の頃からの仲間には、飲みにいくたびにその思いを語り、手を貸してくれる仲間を募っていた。そこで賛同してくれたのが、瑞樹と2人の仲間だった。
失敗すれば職を失いかねないチャレンジだったものの、志を同じくして協力を誓ってくれる彼らの存在は、本当に心強かった。
そして、一年後に起業すると時期を定めた頃、約束をした3人も仕事をやめて集まってくれることを確実に決めた。
自分の腕の中で、大きな瞳を涙で濡らす彼女が頷いてくれるのを見つめた。
俺は覚悟を決めて、静かに話しはじめた。
まだ自分が、起業する前の話。
当時、自分には付き合って一年になる彼女がいた。彼女とは気が合うし、付き合いも長くなってきて、いずれ結婚するんだろうなあって漠然と考えていた。
それと同時に考えていたのが、起業することだった。
いつか自分の力を試したいと、ずっと思っていた。学生の頃からの仲間には、飲みにいくたびにその思いを語り、手を貸してくれる仲間を募っていた。そこで賛同してくれたのが、瑞樹と2人の仲間だった。
失敗すれば職を失いかねないチャレンジだったものの、志を同じくして協力を誓ってくれる彼らの存在は、本当に心強かった。
そして、一年後に起業すると時期を定めた頃、約束をした3人も仕事をやめて集まってくれることを確実に決めた。