こじらせ社長のお気に入り
キャラに似合わないことでも、やり続けていれば板についてくるというもの。今では君の知っての通り、女性相手なら誰にでもするっと褒める言葉が口を突いて出てくる。
時には相手に申し訳なく思うこともある。
それでも、いろいろなことを円滑にすり抜けるために、自分には必要なことだと思い込んでいった。
この先も、誰とも深く関わらずにずっといくものだと思っていた。むしろ、関わりたくないとすら思うこともあった。
事実、彼女と別れて以来、誰にも心を動かされることはなかったんだ。
瑞樹には何度も、自分の幸せを求めてもいいんだって言われてきたけれど、心が動かない以上、無理だ。
だから、この先誰かと寄り添うなんてことはすっかり諦めていた。
けれど…………
けれど、そんな俺の前に、突然君が現れたんだ。
最初こそ、自分の気持ちに戸惑っていたけれど、何かを考える前に、無意識のうちに瑞樹にお願いしていた。
〝笹川柚月を俺の秘書にして欲しい〟
君が横にいてくれるだけで、自分の何かが変わる気がしたんだ。
時には相手に申し訳なく思うこともある。
それでも、いろいろなことを円滑にすり抜けるために、自分には必要なことだと思い込んでいった。
この先も、誰とも深く関わらずにずっといくものだと思っていた。むしろ、関わりたくないとすら思うこともあった。
事実、彼女と別れて以来、誰にも心を動かされることはなかったんだ。
瑞樹には何度も、自分の幸せを求めてもいいんだって言われてきたけれど、心が動かない以上、無理だ。
だから、この先誰かと寄り添うなんてことはすっかり諦めていた。
けれど…………
けれど、そんな俺の前に、突然君が現れたんだ。
最初こそ、自分の気持ちに戸惑っていたけれど、何かを考える前に、無意識のうちに瑞樹にお願いしていた。
〝笹川柚月を俺の秘書にして欲しい〟
君が横にいてくれるだけで、自分の何かが変わる気がしたんだ。