こじらせ社長のお気に入り
「キャー!!!」

「おめでとー!!!」

社長よりも一足早く話を理解した社員達から、悲鳴にちかい祝福の言葉が飛び交う。

それを受けて、しだいに社長の顔に満面の笑みが広がっていく。


「約束する」



冷やかしを受けながら、2人そろってますます賑やかさを増していくオフィスを後にする。

外へ一歩踏み出した瞬間、さっと繋がれた手。チラリと見上げれば、幸せそうに微笑む颯太君と目が合った。

少し体を屈めて、私の耳元に顔を近付けてくる。


「柚月、愛してる」


このタイミングで言う?
なんて思ったものの、やっぱり言われれば嬉しいわけで、私も同じように返す。


「私も、颯太君のことを愛してる」















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