こじらせ社長のお気に入り
「え、えっと……こないだの返事なんだけど……」

「ああ。俺が学生の頃も今も、柚月を愛してやまないってやつな」

再び社長の拳に力がこもる。
これ、勇斗がわざと言ってる。

「あ、愛してるって……」

「本当のことだ。まあ、柚月からはそこまで強い想いを得られなかったけどな」

「ご、ごめんなさい」

「謝らないでよ。柚月、山城さんのことが好きなんだろ?」

「うん」

「いつから?」

「数日前だよ」

「じゃあ、俺の存在が山城さんを動かしたんだ」

勇斗がチラリと颯太君に目を向ける。


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