こじらせ社長のお気に入り

「柚月ちゃんって呼んでいいかな？」

なにこの人。コテっと首を傾げる姿が可愛すぎるんだけど。
私より少しだけ年上のはずなのに、どう見てもはたちそこそこにしか見えない。これで一児の母だとか、とても信じられない。

「もちろんです。私も、陽菜ちゃんって呼んでいいですか？」

「うん。あっ、敬語もなしでね」


料理上手な陽菜ちゃんに教えてもらいながら、ちょっとしたおつまみも作っていくと、思いの外豪華なことになった。

「よし、食べに行こう！！」

作ったものを手にみんなのいる方へ向かうと、すでに待ちきれなかった子ども達が、先に焼いてもらったお肉を食べ始めていた。