恋愛回数券


「そっ…そだよね。思えば…“付き合う”って言う事、事態が私の勝手な思い込みだったのね。私達…まだ、何も始まって無かったんだ。」



女は苦い顔をして、立ち上がった。
こんな時にも、女は笑いあがった。明るく…

他の奴みたく罵倒さぇせず…すがり付きさぇせず…

憎たらしい程…明るく笑っていた。


俺は、そんな女を見る事が出来ずにカーテンの外のどしゃ降りの雨を眺めた。




「じゃあ、私帰るね。今まで、ホントにありがと。」


厶ヵ⊃<位明るい女に俺は悔しさを滲み出す。
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