恋愛回数券


二階の窓の隅が俺の特等席だ。いつも、壁の影になって付け置きのTVが見れないから誰も座ろうとしなぃんだ。

だから…俺の特等席。


少し浅めに座り足を組む。
窓の下を見下ろしながらこうして毎日、行き交う人々の頭を見つめるニートの俺。

いま、俺の目の前に背中を丸めハンバーガーを喰らうサラリーマンみたぃに、汗水垂らして、食費さえ削って働く理由なんか何処にもなぃと思う。

そぅ、男は貢がせての世の中だと思う。

そんなに、身を粉にして働いたって、さっきのアルバイターの女子高校みたく爪に何千円も使う世の中だ。稼ぐだけで死んでしまう。


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