恋愛回数券


俺は、先週何番目かの女に貢がせたGUCCIの時計を一瞥して舌打ちした。




「一分…過ぎた。」



俺はそう呟くと席を立った。
今日は、1番金回しがィイ女と待ち合わせし、俺の買い物をする予定だったが…

遅れて来る女に、興味はない。

俺は、待たせるのは好きだが、待たされるのは死ぬ程嫌いだ。
世間はそれを、『自己中心的』『エゴイズム』とほざくが…好きでこんな女達と時間潰ししているのではなぃから、俺には権利がある。




「ゴメンね!!!!鍵無くしちゃって…本当にごめんなさい!」



俺が席を立った瞬間、約束の女が額に汗を並べて走って来た。
ヒールが欠ける程、疾走して来たと分かる姿…
Vネックの服からブラの紐が見えるほど、焦っていた。
髪だって、今、先ほどまで風になびかれて乱れ技になっていたと誰もが理解出来る。
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