新婚未満のかりそめ初夜~クールな御曹司は淫らな独占欲を露わにする~
『さっきね、社長が急に私たちと会ってくれるって連絡があって、今向かっているところなの』
「父さんが?」
『うん! でもまだ店舗回りの途中で、最後に一店舗だけ涼ちゃんひとりで行かせるはめになっちゃって。場所が場所だけに、後日改めて伺う連絡するって言ったんだけど、涼ちゃんがひとりでも大丈夫だって言い張って』
まさかその最後に回るはずだった一店舗とは、あそこのことか?
「彩香、どこなんだ? 川端がひとりで向かった先は」
『……Sスーパーの吉祥寺店』
それを聞いた瞬間、居ても立っても居られず「わかった、俺が行くからお前は陸と父さんに会いに行け」と伝えた。
『えっ? ちょっとジョージ!?』
彩香の声が聞こえたが、一刻も早く会社を出たい一心で余裕がなく、「悪い」と言って無理やり切った。
そして一目散に駆け出す。
五十代のSスーパーの菓子担当バイヤー、小川(おがわ)さんは、俺たちの間では『メーカー泣かせ』として有名な人だった。
商品を売る力は一流だが、とにかく厳しい。とくに若いメーカーの営業に対しては特に。俺もしごかれたひとりだ。
「父さんが?」
『うん! でもまだ店舗回りの途中で、最後に一店舗だけ涼ちゃんひとりで行かせるはめになっちゃって。場所が場所だけに、後日改めて伺う連絡するって言ったんだけど、涼ちゃんがひとりでも大丈夫だって言い張って』
まさかその最後に回るはずだった一店舗とは、あそこのことか?
「彩香、どこなんだ? 川端がひとりで向かった先は」
『……Sスーパーの吉祥寺店』
それを聞いた瞬間、居ても立っても居られず「わかった、俺が行くからお前は陸と父さんに会いに行け」と伝えた。
『えっ? ちょっとジョージ!?』
彩香の声が聞こえたが、一刻も早く会社を出たい一心で余裕がなく、「悪い」と言って無理やり切った。
そして一目散に駆け出す。
五十代のSスーパーの菓子担当バイヤー、小川(おがわ)さんは、俺たちの間では『メーカー泣かせ』として有名な人だった。
商品を売る力は一流だが、とにかく厳しい。とくに若いメーカーの営業に対しては特に。俺もしごかれたひとりだ。