新婚未満のかりそめ初夜~クールな御曹司は淫らな独占欲を露わにする~
「私……そんなジョージさんが大好きです」

 あなたのことを知れば知るほど、好きになっている。きっとこの先もっと好きなる自信があるの。

「初恋は実らないものだって言うけど、信じてもいいですか? 初恋だって実ることはあるんだって」

 当然寝ている彼に問いかけても、答えなど返ってこない。そして冷静になると、ものすごく恥ずかしいものがある。

 寝ているジョージさんに、私てばなにを言っているのだろうか。こんなこと、起きていたら絶対に言えないことだ。

 言ってしまったらこの恋は終わりを迎えるもの。……彼に異性として好かれている自信がない。

 そろそろ私も寝よう。そう思い、立ち上がって彼に布団をかけてあげようとしたとき、その手を掴まれた。

「信じてもいいよ」

「えっ?」

 さっきまで寝ていたはずなのに、ジョージさんの目は開いていて、真っ直ぐに私を見つめた。

「初恋は実るものだって」

 は、初恋? 実る? ちょっと待って。も、もしかしてジョージさん……寝ていなかったの? さっきの話全部聞かれた!?

 やっと状況を飲み込むことができると、自分でも面白いほどテンパってしまう。

「あっ、あのっ……! 違うんです。その……」
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