新婚未満のかりそめ初夜~クールな御曹司は淫らな独占欲を露わにする~
「そんなっ……! 謝らないでください。ジョージさんと両想いになれたのは、金子さんと大家さんのお力あってこそです。色々と助けてもらって、本当にありがとございました。それに会社には言えないって、秘密のオフィスラブみたいでドキドキします」

 気にしないでほしい一心で言うと、金子さんの表情は和らいだ。

「ありがとう。……私も陸も、ふたりが恋人になってくれて本当に嬉しい。ジョージを好きになってくれてありがとう」

 出会った頃からずっと、三人の間にある友情というか、絆というか。そういう強い結びつきみたいなものを何度も感じてきた。それは妬けちゃうほどに。

 ここまで互いを思い合える存在と出会えることは、どれほど難しいことか……。三人の関係が羨ましいよ。

「それとこれから末永くよろしくね。家族ぐるみの付き合いを、おじいちゃん、おばあちゃんになっても続けていこうね!」

「金子さん……」

 その三人の中に私も入れてもらえるってこと? そうだよね、好きな人の大切な人は、自分にとっても大切な存在となる。

「ありがとうございます。……でも、ちょっとまだ気が早いような」
< 182 / 277 >

この作品をシェア

pagetop