新婚未満のかりそめ初夜~クールな御曹司は淫らな独占欲を露わにする~
出会いは恋愛小説の鉄板シチュエーションだった。不採用続きで崖ぶちに立たされた私は、一縷の望みにかけて大手菓子メーカーの『アラカワ製菓』の面接に臨んだ。
しかし緊張のあまり、面接会場である本社ビルのエントランスを抜けたところで、私はまるでコントのようになにもないところで派手に転んでしまったんだ。
面接前に転ぶなんて縁起でもない。これは今回も落ちるという神様のお告げなのかも……と、ナーバスになっていた。
そんなところにまるで童話の王子様のように現れたのが彼、新川(あらかわ)丈二(じょうじ)だった。
跪いて「大丈夫ですか?」と声をかけられた私はあの瞬間、完全におとぎ話の中のお姫様だった。
差し出された手に自分の手を重ねると引き立たされ、スーツ姿の私を見て面接に来たと気づいたのか、彼は優しく微笑んでこう言った。
『ご一緒に仕事できる日を、楽しみにしています。だからどうか肩の力を抜いて頑張ってきてください』と。
きっと彼にとったら、偶然通りかかった相手が中途採用求人者で、何気なく言葉をかけてくれただけだと思う。
たった一言エールを送ると、彼は颯爽と去っていったし。
だけどそのたった一言に、あれほど緊張でガチガチだった心が落ち着いたんだ。
しかし緊張のあまり、面接会場である本社ビルのエントランスを抜けたところで、私はまるでコントのようになにもないところで派手に転んでしまったんだ。
面接前に転ぶなんて縁起でもない。これは今回も落ちるという神様のお告げなのかも……と、ナーバスになっていた。
そんなところにまるで童話の王子様のように現れたのが彼、新川(あらかわ)丈二(じょうじ)だった。
跪いて「大丈夫ですか?」と声をかけられた私はあの瞬間、完全におとぎ話の中のお姫様だった。
差し出された手に自分の手を重ねると引き立たされ、スーツ姿の私を見て面接に来たと気づいたのか、彼は優しく微笑んでこう言った。
『ご一緒に仕事できる日を、楽しみにしています。だからどうか肩の力を抜いて頑張ってきてください』と。
きっと彼にとったら、偶然通りかかった相手が中途採用求人者で、何気なく言葉をかけてくれただけだと思う。
たった一言エールを送ると、彼は颯爽と去っていったし。
だけどそのたった一言に、あれほど緊張でガチガチだった心が落ち着いたんだ。