新婚未満のかりそめ初夜~クールな御曹司は淫らな独占欲を露わにする~
「金子君から昨夜、連絡が入ったよ。丈二と彩香ちゃんの婚約を破棄してほしいと。詳しくは後日、改めて伺ったときに話すと言っていたが、聞くまでもない。婚約破棄など絶対に認めん」
怒りを露わにする父さんは、予想できていたとはいえ、実際に目にすると緊張が増す。
しかしここで怯むわけにはいかない。ふたりの幸せのために力になると言ったのは自分なのだから。
「お前もなにを言われても聞く耳を持つな。なにが本当に好きな相手と結婚させたいだ。丈二と結婚させるのが一番幸せになれるだろうに。丈二以上の男などいるわけがない」
怒りが収まらない様子でお茶を啜る父さんに、俺は真っ向からぶつかった。
「いるよ、俺以上の男などこの世にたくさん。彩香は見る目がある。結婚相手に選んだのは、俺の自慢の親友なんだから」
「どういう意味だ?」
片眉をピクリと動かし聞いてきた父さんに、臆することなく続けた。
「彩香が選んだのは俺の親友だ。……五年前から付き合っていることを俺も知っていた。ふたりには幸せになってほしいから俺と彩香は、父さんたちの前で婚約者として振る舞ってきたんだ。正直に話したところで、こうやって一方的に反対されるとわかっていたからな」
「なんだと!?」
声を荒らげる父さんに、思わず立ち上がった。
怒りを露わにする父さんは、予想できていたとはいえ、実際に目にすると緊張が増す。
しかしここで怯むわけにはいかない。ふたりの幸せのために力になると言ったのは自分なのだから。
「お前もなにを言われても聞く耳を持つな。なにが本当に好きな相手と結婚させたいだ。丈二と結婚させるのが一番幸せになれるだろうに。丈二以上の男などいるわけがない」
怒りが収まらない様子でお茶を啜る父さんに、俺は真っ向からぶつかった。
「いるよ、俺以上の男などこの世にたくさん。彩香は見る目がある。結婚相手に選んだのは、俺の自慢の親友なんだから」
「どういう意味だ?」
片眉をピクリと動かし聞いてきた父さんに、臆することなく続けた。
「彩香が選んだのは俺の親友だ。……五年前から付き合っていることを俺も知っていた。ふたりには幸せになってほしいから俺と彩香は、父さんたちの前で婚約者として振る舞ってきたんだ。正直に話したところで、こうやって一方的に反対されるとわかっていたからな」
「なんだと!?」
声を荒らげる父さんに、思わず立ち上がった。