クールな王子は強引に溺愛する
フッと息を吐くように笑い、リアムは覗き込んで唇を重ねる。そのまま自然な所作で体を撫でられ、ビクリと肩を跳ねさせる。
「食事を取ろう。なにも食べずに寝ていたせいで、前にも増して華奢になった。これでは俺を受け入れる前にまた倒れてしまう」
当たり前に睦み合うその日を心配され、どういう表情をすればいいのかわからない。
指先は腰辺りを妖しくなぞり、「んっ」と甘い吐息が漏れる。
「まずいな。今からでも愛し合いたくなる」
色気漂う囁きは耳からも官能を伝え、リアムにより深くもたれかかる。今は恥ずかしい気持ちよりも、凌駕する思いをそのまま口にする。
「私も、リアム様を感じたい」
息を飲んだリアムがエミリーを今一度覗き込み、両手で頬を包み込む。
「止めぬと止まらぬぞ」