クールな王子は強引に溺愛する
いつの間にか眠っていたようだ。目を開けると深く碧い瞳と目が合った。
「起きていらしたのですか?」
「ああ」
ずっと見られていたと思うと、恥ずかしくなってシーツで顔を隠す。
「あの、はしたない女だと呆れていませんか?」
「何故?」
エミリーの髪を梳き、頭を撫でるように手を置くリアムがもう片方の手を体に沿って滑らせる。
「ひゃんっ」
「可愛らしいとは思ったが、こういう反応を言っているのか?」
「その、だって、初夜では痛みばかりでしたのに」
「ほう。それは興味深い話だな」
悪戯に触れていた手は、妖しくエミリーの秘められた場所へと伸びていく。
「リ、リアム様!」
「愛し続けると言ったであろう? エミリーが苦痛ではないと知って、手加減は無用だ。俺がエミリーに執心だと、城中に知れ渡る必要がある」
それはまるで、そう見せ掛ける必要があると言いたげに聞こえた。