アタシの青春ヒーロー☆彡
そんなこんなで大樹と友達になり、最初はよそよそしかった私も慣れて来た。

でも、相変わらずお迎えのバスが来て「ママ~ヤダー!!」はお決まりになっていたけど(笑)

クラスが同じ大樹は、班が違くて自由時間ぐらいしかクラスではあまり喋らなかったけど、変わりに女の子の友達が出来たのだ。

きっかけはお絵かきの時間だった。

私の幼稚園はクラス内で何班かに分けられ、作り物をしたり、ねんどをしたり…

色々な遊びをしていたんだけど、同じ班に私と似たような大人しい感じの女の子が私の隣の席でお絵かきをしていたのだ。

入学して何日か経っているので、同じ班の子はわりと他の子と打ち解けているのに、その子は私と同じで同じ班にはいるけど、一人でモクモクと作業をしているような子だった。

ある時、お絵かきの時間で私はピンクが好きだったので、ピンクでお花を書こうとしたのに、毎回ピンクのクレヨンを使いすぎて、気づけばなくなってしまっていたのだ…。


あーあ…、どうしよう。

ちょっとガックリしながら悩んでいたら、隣の女の子が

「ピンクのクレヨン貸してあげよーか?」

そう言ってピンクのクレヨンを渡してくれたのだ。

私はびっくりしながら「いいの?」というと、

「いいよ!いつも使ってたからピンク好きなんだね」と優しく言ってくれた。

??????

何で私がいつもピンク使ってるの知っているんだ?

頭の中で考えていたのが顔に出ていたのか、女の子は、「だっていつもお絵かきの時間ピンク使ってるよ!アタシ彩ちゃんの隣だから見えるもん」ってクスクス笑いながら私に言った。

何だか恥ずかしくなった私は、その子に「ありがとう」と伝えてピンクのクレヨンで絵を描きはじめた。


モクモクと絵を書いてたけど…。
…あれ?この子の名前なんだっけ…。
悪い事じゃないのに、ばれないように恐る恐る名札を見ようとしていたら「私も綾っていうの」って先に言われてしまった…。

私は、
「同じ名前なんだね!ごめんね、名前覚えてなくて…」と言うと綾ちゃんは

「ううん!ずっと話したいなって思ってたんだけど、中々話しかけられなくて…。同じ名前同士宜しくね!」って言ってくれた。

それから綾ちゃんとはとても仲良くなり、班の中でも自由時間でも常に綾ちゃんと一緒に遊んでいた。

自由時間いつも通り綾ちゃんと遊んでいると、大樹がやって来た。

「あ!彩!最近友達出来たんだな!良かったじゃん!」って嬉しそうに言って来た。

私は自慢気に、「この子もアタシと同じ綾ちゃんっていうんだよ~。すごく仲良しなの!」と言いながら隣にいた綾ちゃんの腕を掴んだ。

すると大樹は、「へぇ~あやあやコンビだな!俺は大樹っていうんだ、宜しく!」


それから、綾ちゃんと大樹だと私で良く遊ぶようになった。

私のママは大樹と綾ちゃんのママとも仲良くなってくれて、良く3人で幼稚園だけでなく、お家で遊んだりするようにもなった。


これがきっかけかは分からないけど、幼稚園で友達が沢山増えて毎日楽しく過ごしていた。
小学校に上がる時には、この幼稚園で出来た友達ほとんどが同じ小学校に上がる子ばかりで、嬉しかった。
でも一番嬉しかったのは、他にも沢山友達が出来たけど、綾と大樹と同じ小学校に行ける事だった。



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