あまやどりの魔法
似てるといわれた紫陽花を1番すきだといわれて、認めざるを得なくなったはじまりの予感。
葉月くんお得意の無自覚たらしに乗っかって、咲きはじめた本音を少々。
堂々と胸を張って伝えられるようになるまでには、もうちょっとだけ時間はかかりそうだけど。
「とりあえずさ、また会おうよ」
思いがけず、はにかみながら未来の約束を口にした眩さに、私は笑った。
ひまわりみたいな葉月くんと
紫陽花ににてるらしい私。
違うところはたくさんあって、理解できないことも、驚くことも、きっとたくさんあるだろうけど。
その度に世界を広げてゆけたらいい。
時々、あまやどりでもしてみながら。
ありふれた毎日を愛おしく変えてくれた、君と。
【 あまやどりの魔法 】
ーーもらった魔法は、雨をこえて。
-end-