青春sparkling
短い時間が今までの溝を埋めるように
何かが溶けて繋いでいくように
私は毎日あいつ色に染まっていた。

どんなにイライラしていても
どんなに落ち込んでいても
どんなに辛いと思っていても
あの笑顔で全てが吹き飛んでいく。
風のように自然でそして一瞬で。

話すことが増えれば増えただけ
知りたいと思うことも増える。
なんともなかったことも
浮かれたり、沈んだり。
今までの感情の中で
1番楽しくて1番怖かった。

いつしか私の光になっていた。
暗闇を彷徨っていた私を導いてくれる
たった一つの優しい光だった。

だが少し幸せな毎日の代償は大きかった。


私は耳に入ってきた名前に違和感を感じた。
加瀬優姫。
まさの元カノであり、未だに仲のいい女子の一人だ。
聞きたくない。そう思った。
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